クラウドソースによるモバイルセンシングを用いた路面状況推定. 朴, 斌. & 相原, 健. 情報処理学会論文誌, 59(10):1784-1793, 10, 2018.
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路面状況の判別は,交通安全や運転の快適性を確保するために不可欠な技術である.本論文では,クラウドソースによるモバイルセンシングを用いた新たな路面状況推定手法を提案する.提案手法は,参加型センシングの観点から,一般の自動車利用者のスマートフォンをセンサとして,走行時に収集されたモーションセンサのみのデータを用いて路面状態(凍結,シャーベット,舗装路など)と路面形状(バンプ,穴,平坦など)の両方の推定を可能にする.提案手法では,2つのモジュール:1)車両走行モードクラスタリング(VTMC:Vehicle Travel Mode Clustering)モジュールと,2)路面状況分類(RSCC:Road Surface Condition Classification)モジュールを用いて路面の推定を行う.VTMCモジュールは,K-meansアルゴリズムを用いて各運転ごとの車両走行モードのクラスタリングすることで,ユーザ間の個人差を考慮する必要がなく,複数のユーザから収集したデータを統合した路面状況の推定を可能にする.一方RSCCモジュールは生成された各クラスタに振られ,Random Forest分類器を用いて各クラスタ内で路面状態の推定を行う.本論文では提案手法を実際のフィールドにおいて収集した走行データに適用し,その有用性についての検証を行った.その結果,提案手法による路面状況推定の平均正解率は90%を超える.

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